ファーブル動物医療センター

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ファーブル日記

2013/10/16

異物誤飲にご注意ください。

ここ数日、異物を誤飲された患者様が多いように感じます。

 

動物はなぜ食べ物ではないものを口にしてしまうのでしょうか?

その理由はヒトの赤ちゃんの様に好奇心で食べてしまうことや、育ってきたもしくは現在おかれている環境もその原因になることが多いと思います。

経験的に異物を食べてしまった動物は、たとえ異物摘出の手術を受けて痛い思いをしたとしてもまた食べてしまう傾向にあります。

飼い主様にはとにかく食べない環境を作ってもらうしかありません。

ヒトの赤ちゃんもそうですよね。食べるようなものは周りにおかない。これと同じです。

 

異物で思い出しましたが、私のいとこが異物で治療したことがあるんです。いとこなのでヒトです。

20年以上前の話。当時「ゾイド」という恐竜のプラモデルが流行し、いとこもたくさん持っていました。

 

小学校の検診で鼻の奥に異物があると指摘され、病院にいき鼻の中からとりだしたところ、そのゾイドのゴムの部品だったんです。

不思議なのが、本人がまったく気付いていなかったこと、症状がなかったことです。

本人いわく、そういえば数年前に入ったまま「そのうち出るだろう」と思っていたようです。

 

この「そのうち出るだろう」これが異物を重症化させる最も危険なNG wordです。

異物誤飲を気付いていながらこの言葉を信じていたが、だめだった患者様は非常に多いように思います。

 異物の種類で恐いものは「消化されず残ってしまう物。つまる大きさのある物。ヒモのような細く長い物」です。

固形の異物を食べた直後であれば胃にとどまっていますので、吐かせたり、胃カメラで摘出することも可能なケースが多いです。

時間がたてば腸に入り、お腹を切るしかない状況に追い込まれる可能性が高くなります。

 

飼い主様へは「異物を食べたらすぐ病院へ」

この言葉を忘れないようにして下さい。

 

腫瘍科担当 西戸